【55号】Grokロマンス文庫:星空の境界線:永遠の共鳴 令和070409

 第四章:禁断の告白



ライブハウス「Lunar Echo」での熱狂的な夜が終わり、陽太のアパートは静寂に包まれていた。狭いリビングは薄暗く、古い蛍光灯が時折チカチカと点滅し、壁には剥がれかけた音楽ポスターが貼られている。床には散らばったビール瓶とタバコの吸い殻が転がり、窓から差し込む薄い月光がカーテンの隙間から淡い影を落としていた。

ソファに横たわる佐藤陽太は、酔いで乱れた黒髪が顔に落ち、開いたシャツから鎖骨が覗いていた。切れ長の目が半開きで天井を見つめ、汗とアルコールの匂いが彼の体から漂う。20歳の彼は、ライブ後の打ち上げで飲みすぎたせいで意識が朦朧とし、掠れた声で呟いた。「くそ…飲みすぎた」と。  

ソファの前に膝をつく藤田悠斗は、陽太の姿に息を呑んだ。18歳の彼の垂れ目が涙で潤み、軽いウェーブの黒髪が肩に掛かる。制服のシャツが汗で湿り、第一ボタンが外れて首元が開いている。ライブの熱気と陽太の言葉が頭の中で反響し、悠斗の心は抑えきれない衝動で溢れていた。「陽太先輩…こんな姿、初めて見る」と呟き、震える手で陽太の髪に触れる。



陽太が目を覚まし、掠れた声で問う。「悠斗…何だその手?」 悠斗は一瞬手を引っ込めそうになり、だが意を決して陽太の髪をそっと撫でた。「先輩、酔ってるから…僕が送ってきました」と答える。陽太は体を起こし、悠斗の潤んだ瞳を見据えた。「送ってきて…それで何だ?俺の髪、触ってどうする気だ」と低く呻く。  

悠斗の息が上がり、涙が頬を伝った。「僕…陽太先輩を愛してる。憧れなんかじゃない」と告白する。陽太の目が一瞬丸くなり、「愛してるだと?俺みたいな者を?」と笑うが、その声が震える。悠斗は膝をついたまま陽太に近づき、「先輩の音楽も、傷も、全部愛してる。僕には先輩しかいない」と言葉を続ける。陽太は目を閉じ、深く息を吐いた。「お前、俺を壊す気か」と呟き、悠斗の手首を強く握る。  

二人の距離が縮まり、陽太の熱い吐息が悠斗の頬を焦がした。陽太の指が悠斗の手首から腕へと滑り、シャツ越しに熱い肌を感じる。悠斗の体が震え、「陽太先輩…」と小さく呻く。陽太の目が再び開き、悠斗の潤んだ瞳を捉えた。「お前がそんな目で俺を見るから、俺も我慢できねえ」と低く囁き、悠斗の顎に手を伸ばす。

陽太の指が悠斗の顎を優しく持ち上げ、二人の顔が近づく。悠斗の心臓が激しく鼓動し、「この瞬間、永遠に止まってほしい」と願う。陽太の唇が悠斗の額に触れ、熱い息が髪を濡らす。「お前、俺をどこまで狂わせる気だ」と呟き、額から頬へと指を滑らせる。悠斗の涙が陽太の指に落ち、「先輩、僕も狂ってる。あなたに溺れたい」と囁く。  

陽太の心に、「こいつの愛、俺を救う」と叫びが響き、彼の手が悠斗の首筋に触れる。悠斗の体が熱くなり、「陽太先輩、もっと近くに」と呟く。陽太が悠斗の首を引き寄せ、二人の額が触れ合う。息が絡み合い、陽太の掠れた声が響く。「悠斗、俺もお前を愛してる。友情じゃねえ…それ以上だ」と。

悠斗の目から涙が溢れ、「陽太先輩…やっと言ってくれた」と笑う。陽太の手が悠斗の背中に回り、強く抱き寄せる。悠斗の体が陽太の胸に押し付けられ、互いの鼓動が共鳴する。陽太のシャツ越しに感じる熱と、悠斗の汗ばんだ肌が触れ合い、二人の間に禁断の炎が燃え上がった。  

陽太が悠斗の耳元で囁く。「この愛、禁断でも俺には本物だ。お前となら、どこまでも行く」 悠斗が陽太の胸に顔を埋め、「先輩と一緒なら、どんな運命も受け入れる」と答える。窓の外、月が雲に隠れ、アパートの薄暗い部屋だけが二人の熱で満たされていた。

陽太は悠斗を抱いたままソファに凭れ、目を閉じた。「お前、俺の全てだ」と呟き、悠斗の髪を撫でる。悠斗は陽太の胸に耳を当て、「この鼓動、僕のもの」と呟き、静かに涙を流す。二人の愛は、禁断の境界を超え、魂の深淵で結ばれた。  

第四章のポイント

盛大に燃え上がる告白: 陽太と悠斗が愛を確かめる瞬間を、情熱と切なさが爆発する形で描く。  

触れ合いの濃密さ: 額へのキス、抱擁、息の絡み合いで、禁断の愛の熱を極限まで表現。  

感情の爆発: 陽太の葛藤と悠斗の純粋な情熱がぶつかり合い、愛への覚悟を固める。  

長編の転換点: 友情から愛への明確な移行を描き、次章でのさらなる試練への布石に。


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