【247号】ショートストーリー:『夏の足跡』 令和070520
ショートストーリー:『夏の足跡』
日本の夏、湘南の海岸は太陽の光でキラキラと輝いていた。波が寄せては返す音と、カモメの鳴き声が響き合い、まるで青春のメロディのよう。18歳の柳太郎と孝浩は、砂浜を軽快に走っていた。
柳太郎は少しやんちゃなベッドヘアを揺らし、シンプルな黒のメンズ水着が彼のやせ形ながら筋肉質な体にぴったりとフィットしている。有名俳優に似た長方形型の顔は、明るい笑顔で輝き、時折はにかむ表情が彼の魅力を引き立てていた。一方の孝浩は、すらりと長身で、2wayセンターパートの黒髪が風になびく。ネイビーのボードショーツを履いた彼の正方形型の顔もまた、有名俳優に似た爽やかな美しさがあり、前を見据える瞳には未来への希望が宿っていた。
「孝浩、遅いぞ!」柳太郎が笑いながら軽く肩をぶつけると、孝浩は「負けないぞ!」と声を上げ、楽しそうにスピードを上げた。二人は親友同士。高校最後の夏休み、進路に悩みながらも、この瞬間だけは全てを忘れて自由を感じていた。
汗が額を伝い、太陽の下で二人の笑顔が輝く。波が足元をくすぐり、砂浜に残る二人の足跡は、まるで彼らの絆の証のようだった。「俺たち、どこまでだって行けるよな?」柳太郎が息を切らしながら言うと、孝浩は頷き、「当たり前だろ。一緒ならな」と答えた。
未来への期待と仲間との絆が、夏の海辺で確かに輝いていた。
(終わり)